なぜネパールまで行ってきたのか?


先日、約10日間ネパールに行ってきました。
羽田からバンコク経由でカトマンズに入り、そこから国内線でネパール第二の都市ポカラへ。
そこから目的地の村まで車で6時間。
今回の目的は、
ネパールの中央に位置するアンナプルナエリアでトレッキング+ワークショップを行い、
今後の事業戦略を考えるという内容でした。
今回は2,000~3,500mエリアをトレッキング。
実は登山は中学生の時に月山登山以来。
その時の苦しい思い出から山嫌いになっていました。
実際に歩いてみて、思った以上に空気が薄く、なかなか辛いトレッキングでした。
一緒に行った仲間は、登ってきた僕の顔を見て
「誰かと思った。5歳老けた。」って笑うほどでした(笑)。
「なぜネパールまで行って好きでもない山登りをしたのか?」
東浩紀さんは、旅についてこういっています。
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旅の目的は、身体を一定時間非日常の中に「拘束」すること。
そして、新たな欲望が芽生えるのをゆっくり待つこと。
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新たな欲望が芽生えるためには、僕らが生活しているシステムから離れてみる必要がある。
一つは情報過多というシステム。
・日本は便利すぎます
・日本は刺激がありすぎます
・日本には情報がありすぎます
ここから離れなければ、新たな欲望が生まれて来ません。
そしてもう一つ。
僕らが知らず知らずのうちに侵されている「パーソナライズ」というシステム。
今の環境では自分の興味の枠外にアクセスするはとても難しい。
ネットを検索してもパーソナライズされているし、
欲しいものも手に入る世の中。
そうなると、新たな欲望の芽が芽生えて来づらくなる。
・ネパールもよく知らない
・トレッキングも好きじゃない
けれども今回参加したのは、現在のシステムから離れ、自分の枠外にアクセスすることを意識したからです。
日本は豊かになり、欲しいものを与えてくれる。
その結果、徐々に世の中に飼いならされてしまっているのです。
それも気づかぬうちに。
自分の欲しないところに意識的に身を置くというのはとても重要です。
嫌なことや予想していないことがいろいろ起こります。
飼いならされた僕たちは、偶然性を嫌い、クレームという形で攻撃します。
これではいつまで経っても新たな欲望には出会うことはできません。
僕たちはいつでも、偶然性を受け入れる鍛錬をしておかなければいけません。
そのために必要なのが、システム外のところに意識的にアプローチすること。
そこで起こる偶然性が、次の欲望の呼び水になるのです。
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