飛行機欠航での出来事
2025年12月17日

出張で羽田空港に向かった。ロビーで16:00発の佐賀行きを待っていると、空港内がやけに慌ただしい。どうやら新千歳発の便が、雪の影響でまだ到着していないらしい。
機材の回し方が「新千歳 → 羽田 → 九州方面」になっていて、北海道の飛行機が来ないせいで、九州方面に飛べないようだった。
まず鳥取便が欠航。次に長崎便が欠航。そして僕が乗る佐賀便も、出発時刻を30分ほど過ぎたあたりで欠航になってしまった。スタッフに聞くと、翌日の早朝便に自動で振替になるらしい。空港で1時間半ほど待たされてこれか……やれやれ。
佐賀で待つ知人に連絡すると、「福岡便に振替できないか打診してみたら?」と返ってきた。福岡までなら迎えに行ける、という。ありがたい。
チケットを変えるために、もう一度チェックインカウンターに並んだ。そこには欠航になった人たちの長蛇の列。1時間ほど並んだだろうか。ようやく受付に届いた。
カウンターにいたのは新人っぽい女性だった。声は小さく、動きもキビキビしている感じではない。ただ、一つ一つが丁寧なのが救いだった。
「佐賀行きをキャンセルして、福岡便に変更したいのですが可能でしょうか?」そう聞くと、「調べます」と言ってくれた。隣でも同じように福岡便への振替を頼んでいる人がいた。慣れた手つきでパネルを操作するスタッフ。「残りあと一席を無事予約できました!」隣からそんな声が聞こえてきた。
そして僕の担当の女性が戻ってきて、暗い声で言った。「福岡行き、全席満席になってまして……」
(あなたがもう少し早く調べてくれたら、隣の人が取った席は僕のものになっていたかもしれないのに……)
心の中でそう思ったが、まあ、しょうがない。
当日の九州入りを諦めて、翌朝の便で行く覚悟を決めた。
欠航になると、キャンセルに関する補償や、食事代の補助があるらしい。それは助かる。でも、ここまで来た交通費はどうなる?Suicaの領収書って出るのか?心配になって確認すると、「ちょっと確認します」と、頼りない返事が返ってきた。
「彼女のカウンターに当たったのは、運がなかったな」そう思いながら待っていると、少し慌ただしい様子で彼女が上司らしき人と一緒に戻ってきた。
「佐賀行きの臨時便が出ることになりました」「・・・」
耳を疑った。なんで?新千歳から飛行機が来ないんじゃなかったのか?
理由はわからない。だが臨時便が出るならありがたい。当日中に佐賀に入れる。空港に着いてから、もう5時間が経っていた。
もし担当が慣れた人で、テキパキ手続きを進めていたら。僕は翌日の便を確定させて、その場を去っていたかもしれない。彼女が少しモタモタしてくれたおかげで、臨時便に乗れたのだ。人生って、わからない。
今回たまたまうまくいっただけかもしれない。 もし翌日の便になっていたとしても、きっと僕は何かしらの理由をつけて、「これでよかった」 と思うようにしていたはずだ。
事実は一つ。解釈は無限。人生は全部、後づけなのだ。
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今週も「週刊秋葉塾」を読んでいただき、ありがとうございます。
搭乗口に着いたら高校生がたくさんいた。
どうやら修学旅行生用に臨時便を用意したようだった。
高校生たちをその日中に帰らせないといけないものね。。
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